2009年12月31日

ご挨拶

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もの思ふと過ぐる月日も知らぬ間に今年は今日にはてぬとか聞く
(藤原敦忠)


あっという間に、大晦日です。
みなさま、いかがお過ごしですか。

今朝、明け方前に目を覚ましたとき、
もう大晦日なんだなぁ、いつの間に、としみじみ思ったら、
ふと冒頭の藤原敦忠の歌を(Twitterで)呟いていました。
そうしたら、どこかのお寺の鐘が6時の刻を告げて、
ああ、あの鐘も、今夜は除夜の鐘を響かせるんだなぁ、と、
再びしみじみしてしまいました。

今日が明日になったからと言って、何かが変わるわけでもないのに、
人をそこはかとなく物思いに向かわせる。
大晦日とは、そんな日です。
(歌の意味とは、ちょっと違いますけどね。)

さて、そういう始まり方をした今日ですが、
なんと午前中、「今年は多分搗かないだろうと思って」
と仰って、お餅を袋に1つ分も届けてくれた方がいました。
また、夕方には手打ちそばと手打ちうどん、
それからふきのとうのてんぷらまで。
ここ2、3日の間に、苺、シクラメンの鉢植え、
百合とフリージアの切花をひと抱え、また別の切花2束、
そして今日のおすそ分け、と、頂きものばかりしているラビットです。
この慌しい年の瀬に、ふと顔を思い出して届けてくれる、
あるいは、心にかけて取り分けておいてくれるなんて、
本当にありがたいことですね。
皆さん、「ちょっとだけど、気は心だから」と、
きわめてさり気なく持って来て下さるので、
こちらも遠慮せずに、喜んで頂いてしまいました。

それにしても、今日は北風吹きすさぶ、大荒れの天気となりました。
午後からぐっと冷え込んで、少し外に出るだけでも一瞬で手が痺れるほどの寒さです。
除夜の鐘をつきに、あるいは初日の出をご覧においでになるご予定の方も、
思わず二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。
でも、おかげで空が晴れ渡り、綺麗な夕刻の風景となったので、
物好きな私は凝りもせず外に出て西の空をパチリ。


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と、家に入ろうと振り向いて、思わず声を上げそうになりました。
日も落ちて勿忘草の薄い青色に染まる東の空に、
なんと大きな、鏡のような月が出ていたのです。


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ロイヤルブルームーンストーンの名の由来そのままに、
自らを溶かしだしてでもいるかのような白い高貴な光を放つ、半透明の月。
手に感覚がなくなるのも忘れて、随分長いこと見入ってしまいました。
写真では、その美しさを全くお届け出来ないのが本当に残念ですが。。。

ところで、12月31日から1月1日にかけて、
部分月食が観測できるのはご存知でしょうか。
3:50〜4:50、月面の8%が欠けるほんの小さな月食ですが、
肉眼でもはっきり見ることが出来るそうです。
初日の出をご覧にお出かけになる方は、
空を見上げてみて下さいね。

ちなみに、来たる2010年は、月食の当たり年なんだとか。
6月の部分月食、12月の既月食と合計3回の月食があって、
1年に3回月食が見えるのはとても珍しいことなんですって。
何しろ、次は410年後というのですから驚きです。
しかも、年が明けた1月末には、
同じ月で2回目の満月、つまりブルームーンも見られます。
ブルームーンは、「幸運の月」。
そう言われると、なんとなく見逃したくないような気分にさせられます。


ともかくも、これから更けて行く大晦日の夜。
この辺りで、ご挨拶とさせて頂くことと致しましょう。


改めまして、本年中は、ありがとうございました。
来年もまた、よろしくお願い致します。
ご縁に感謝致しまして、ひとまず、
締めくくりのご挨拶とさせて頂きます。
どうぞみなさま、つつがなく新年をお迎えになれますよう。


物皆は あらたまりたり よしゑただ 人は古りにし 宜しかるべし (万葉集)


ラビット拝




(最後に、先ほどの空の色の移り変わりを、昇る月と共にお楽しみ下さい。)


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ラベル: 季節 和歌 料理
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2009年12月30日

甘さひかえめ、梔子風味のきんとん

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こちらは、生白餡と梔子の実のきんとんです。
今年は秋にサボって剥き生栗の冷凍を作っておかなかったので、
「実」は白隠元豆の甘納豆で代用しました。
栗の甘露煮作りがなければ、きんとんは比較的短時間で出来ますね。
梔子の実を少なめの水で煮出して色をとり、
そこに生白餡と少しの砂糖を入れ、とろ火にかけながら練るだけ。
本当は、砂糖をたっぷり使って艶が出るまで練るものなのでしょうが、
薄味好みのため、黒豆のときと同じで、
ここでも砂糖は通常のレシピよりもずっと少量、
生地がやっと滑らかにまとまる量しか入れません。
1、2日で食べ切ってしまえば、分離の心配もないです。
緩くない程度まで水分が飛んだら、
最後にお義理程度に甘納豆を入れて出来上がり。
お義理程度、というのは、生栗から家で煮たものでもない限り、
実は余ってしまうから。
餡の部分がみずみずしくて梔子の風味がして美味しいので、
甘いだけの固い実は無意識に避けられてしまうみたいです・・・。
でも入れないわけにもいきませんしね。
だから、形だけ。

それにしても、梔子の色は本当に綺麗。
(薄い緑の器に重ねて、「裏山吹」を表現してみました。)
あと、なんといっても風味がいいです。
きんとんに梔子を使うのは、色だけじゃなくて、
この風味のせいでもあるはず。

ちなみにこちらは、昨日の黒豆の一日後の姿。
順調に水気を吸ってふっくらしています。


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今年も、残るところあと二日ですね。
どうにかつつがなく、お正月を迎える準備が整いそうです。









ラベル:季節 料理
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みかん酒 with Spirytus Rektyfikowany

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今日は寒いですね。
今朝は、8時過ぎても気温は氷点下でした。

でも、そんな極寒の中でも、
朝から暖房もつけずに作業している物好きもいます。
(私のことです。)

何をしていたかというと、みかん酒作り。

みかん(秋に自分で収穫した酸味の強いもの)を10個、
ぬるま湯で丁寧に洗って、
皮を剥いてヘタの部分だけ取り除き、実は半分に割ります。
小さめの保存瓶に、氷砂糖100g程度と交互に詰めていき、
最後に皮を載せて、上からホワイトリカーを注ぐのですが、さて。

実は今回、仕上げにもう一つスピリッツを使っています。
それは、こちらのお酒。


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その名もスピリタスと言いまして、ウォッカの一種なのですが、
なんとアルコール度数が95度もあるんです。
明らかに、火気厳禁。
つまり、暖房もつけずに作業していたのには、
こうしてちゃんと理由があったのですね。
Wikipedia によりますと、「世界最強の酒」。
裏返してラベルを見ると、


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この通り。
蒸留すること70数回。
ほんとに最強です。
Wikipedia は更に言っています。


また、水との共沸混合物となっていることから、蒸留によりこれ以上の純度に精製する事は不可能である。



なるほど・・・どんな世界にも、限界に挑戦する人はいるんですね・・・。
この他、

「家庭用消毒薬として戸棚に常備したり」

「家庭でチェリーなどの果実を漬け込んで果実酒を造るのにも使用され、そのまま飲む習慣はない。」

などとも書いてありました。
それはそうです。
だって、キャップを開けると完全に、
薬局で売ってる遮光瓶入りの消毒用エチルアルコールの匂いだもの。
(このキャップは、ちょっと可愛いです。)


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さて、それはともかくとして、続きを。
先ほどみかんと氷砂糖を詰めた保存瓶の3分の2あたりまで、
普通のホワイトリカーを注ぎました。
その上層に、スピリタスを静かに注いで行くのですが・・・。

と、注いだ瞬間に、みかんの皮がめりめりと音をたてた!
瞬時にぶわっと皮が立ち上がります。
純度の高いアルコールが触れたことによって、
みかんの皮のぷちぷちから精油が一気に抽出され、
それが結果としてそういう皮の行動に転換されたようです。
なんだか・・・果実酒作りというより、気分は殆ど実験。

でも、これで目論見は達成されました。
そう、何故今回スピリタスを使ったかというと、
皮の香りを一気に抽出することにより、
鮮度の高い香りをみかん酒に付与したかったから。
きっと、1、2日で皮は引き上げることが出来るでしょう。

何しろ、ホワイトリカーを使わずにスピリタスだけで果実酒を作ると、
みかん酒でも、ゆず酒でも、いちご酒でも何でも、
通常3ヶ月かかるところを、1日で完成するんだとか。
恐るべし、スピリタス。
でも、いちごやさくらんぼのように
フレッシュ感が命の素材で果実酒を作るときには、
本当に最適の材料ですね。
香り付け、色付け用の抽出液を、即席で少量作るのに便利です。
季節になったらやってみよう。


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それにしても、果実酒を仕込んだ瓶って、本当に綺麗。
そこにあるだけで、なんとなく豊かな気分になります。









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2009年12月29日

黒豆、美味しく、美しく。

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今年も美味しく、綺麗に煮上がりました、黒豆。
朝からコトコト、8時間も煮ていた甲斐がありました。
今はまだ薄茶ですが、一晩含ませたら、
もっと美味しく、色も美しい漆黒になるはず。

ところで先日、今年は年末年始の準備も簡略化、と書きました。
勿論、おせちも心ならずも簡略化。
でも、どれだけ簡略化しても、絶対に買わずに作るものがあるんです。
それが、黒豆。

ああ、勿論、おにしめとかなますとか、
夕飯の支度と殆ど手間の変わらないおせち料理は、
一通り欠かさず作ります。
でも、たとえ伊達巻を買ってしまっても、
たつくりを買ってしまっても、
黒豆だけは必ず煮るんですよね。
というのも、市販のものは好みの味よりもずっと甘いので。
当たり前なんですけど、本来保存食なんですし。
でも、私の好みは、茹で黒豆にほんの少し、
お醤油とお砂糖の味がついているだけの本当に薄味のもの。
(煮汁を飲んでも、目安で言うと多分市販のお汁粉を4倍希釈したくらい。)
これだけは、自分で煮ないと手に入りません。
ちなみに、甘くないのがいい、という意味ではきんとんも作るのですが、
こちらは省略してしまう年もあります(今年は作ります)。


ただの豆好き?


まあ、それはともかくとして、せっかくなので、
黒豆を美味しく美しく煮る方法をご紹介しておきましょう。
ただ、それぞれのお家にそれぞれの煮方があると思うので、
ここでは私が毎年実践している内容に絞って記しておこうと思います。


まず、前の日のうちに黒豆を軽く洗い、笊に上げます。
この際、がらがらとかき混ぜると皮が剥がれてしまうので、
そーっと、水に浮かせて、優しく汚れを落とす程度にします。

次に、大鍋を用意。

豆を煮る時は、豆の量に大して大袈裟なくらい大きな鍋を用意します。
たとえば、カップ2杯程度の豆を煮るにしても、
パスタを4人分余裕で茹でられるくらいの鍋を用意。
その他の目安としては、鍋に豆を入れたとき、
鍋の高さの1/10くらいまでしか埋まらない程度、
と考えてもいいかも。
ともかく、大きな鍋を。

その鍋に、八分目まで水を入れて沸騰させ、
(見た目で、豆の8〜10倍量くらい)
そこに砂糖と醤油を加えて、
好みの味よりも少し薄い程度に調整し、火を止めます。
鍋に触れるくらいにまで冷めたら、
先ほど洗っておいた黒豆をそーっと入れて、一晩置きます。

翌日、重曹を小匙1杯程度鍋に足し、
豆に触らないように上澄みだけをそろそろとかき混ぜます。
もしもあれば、錆び釘をガーゼに包んで紐で縛るか、
だしパックに入れて鍋に入れると、発色がよくなります。

火にかけ、沸騰したらあくを掬い取り、カップ1杯の差し水をします。

あとは、蓋をした状態でぎりぎり沸騰が続く程度の弱火にし、
ひたすら煮るだけ。
ただ、途中何度か様子を見て、煮汁が減ってきたら都度水を足し、
絶対に豆が茹で汁の表面から出ないようにします。
これは、表面が晒されると豆に皺がより、見た目の美しさが損なわれるため。
意外とすぐに顔を出すので、ここだけ注意。

初めて豆類を煮る時は、
「こんなに茹で汁が多くて大丈夫?」
「こんなに大きな鍋で、大袈裟じゃないの?」と思うのですが、
数時間後に見てみると、
「なるほど、もっと大きな鍋でもよかったかも」
と思い直すくらい、豆は膨らんできます。
ですから、本当に茹で汁はたっぷりと用意し、
そしてこまめに様子を見て上げましょう。

また、黒豆の皮は豆の中でも特に破れやすい、というより破れが目立つので、
煮ている間も絶対にかき混ぜたり、豆に触ったりしないようにしています。

それから、煮る時間ですが、だいたい8時間が目安です。
4時間程度でも、まあそこそこの煮上がりになりますし、
本や売っている乾燥黒豆の袋にもそう書いてあるのですが、
やっぱり昔から聞くのは、最低8時間、の声ですね。
私もふっくら、とろとろにしたいので、
なんだかんだと8時間以上煮てしまいます。
手間はかかりますが、驚くほどまろやかな黒豆煮になりますので、
その価値は十分にあると思っています。
(やっぱりただの豆好き。)
なお、一度に8時間煮なくても、途切れ途切れでもいいそうなので、
ここは是非8時間をおすすめしておきます。

煮えたら火を止め、翌日まで触らずにそのまま寒いところに置きましょう。
お味見をするときは、かき混ぜないようにそっと上の方から掬い取ります。
ただ、火を止める前に、豆が煮汁から出ていないことを確認します。
万一煮汁が少なかったら、水を足して10分ほど煮てから火を止めて下さい。
多い分にはOK。
ずいぶん煮汁が多いな、多すぎたかな、と思っても、
翌日までには黒豆がすっかり水気を吸い取ってしまいます。
完全に豆が被っているよりも多いくらいに仕上げておくと、
翌日になっても一粒たりとも皺がよらず、綺麗な仕上がりになります。

また、煮上がり時に「色が薄いかも」と思っても、
一晩置くと煮汁の色が皮に戻り、綺麗な黒色になりますので大丈夫。


以上が、ラビット流の黒豆の煮方。
もしもこれから黒豆初挑戦、という方は、よかったら試してみて下さいね。


さて、以下は蛇足です。


これほど拘って欠かさず煮るということは、きっと黒豆が好きなんですよね。
でも、今は黒豆でも砂糖でも、望めばいつでもすぐに手に入る時代なので、
作ろうと思えば、いつでも作れるはずなのですが、
考えてみたら、なぜか黒豆を含むいくつかの料理だけは、
なんとなく暮れ以外には作ったことがありませんでした。
この黒豆だって、だいぶ前に頂いたものなんですけど。
どこかで、これはハレの料理、とブレーキがかかっているんでしょうか。

でも・・・おせち料理にするものは頑としてそれ以外では作らない、
と思い定めているわけでもなく、
現になますなどは結構年中作っているわけで、
刷り込みとは不思議なものです。

ちなみに、今夜は再びするめの麹漬け(即席版)も仕込みます。
(するめの麹漬けのレシピはコチラ!)
ただいま、麹の発酵中。
明日は、きんとんを作りましょうか。

少しずつ、年始に向けての準備が進んで行きます。










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2009年12月28日

12月28日は。

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雨上がりの朝となりました。


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常緑の葉先に溜まる雫や、柘植の足元にひっそりと蹲る千両、
隠れていた最後の山茶花の蕾が、露に会うよりもやわらかく濡れそぼち、
あたたかな冬の朝の風情を穏やかに醸し出しています。


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なんて、のんびりしていられるのも、今年は餅つきがないから。

そう、本日12月28日は、餅つきの日です。
でも、今年は少し障りがあって(忌みごとではありませんのでご心配なく)、
年越しの準備も、いつもの年よりかなり簡略化してしまうつもりなので、
珍しく(本当に珍しく)、餅つきがありません。
本来は、毎年この日は、朝から大童。


では、その餅つき風景を、ちょっと再現してみることに致しましょう。


まず、前日のうちに、その年によって量は前後しますが、
たいていは8升のもち米を洗い、一晩浸漬しておきます。
餅つき機も、引っ張り出しておきます。

翌朝起きたら一番にすることは、蒸し器にお湯を沸かすこと。
沸いたら、上段にもち米蒸し用の布巾を敷き、
2升ほどのもち米を蒸し器で蒸し始めます。
この間に、下準備にかかります。

板の間かテーブルに新聞紙を幾重にも敷き詰めて、
その上にのし板を置き、打ち粉を振っておきます。
のし板は、つく回数に応じて必要枚数を用意します。
別の部屋にも新聞紙を敷いておきます。
また、ギフトセットの空き箱などを沢山用意して、白い紙を敷き、
その上にも打ち粉をしておきます。
それから、最後に海苔餅や豆餅も作るので、
青海苔や青大豆も用意しておきます。

さて、そうこうしているうちに第一弾のもち米が蒸し上がってきます。
それを、よいしょと餅つき機へ。
捏ね始めたら、大急ぎで次のもち米を蒸しにかかります。
でも、餅つき機があるからといって、楽は出来ません。
つきっきりで見て、状態に応じて水を打ったりしてあげないと、
たまに引っかかってういんういん言ったりしているし、
何より美味しく搗き上がらないんです。
杵と臼でつく時も、打ち水をしますよね。
あれと一緒。

つき上がった餅を打ち粉を振ったのし板の上にあけたら、
真っ先に餅の中から餅つき機の羽を探し出し、熱湯に漬けておきます。
餅つき機の臼も、熱湯漬けです。
また、仏前にお供えする分の餅を少し千切って、小皿に乗せておきます。

さあ、ここからは手を止められません。
最初は鏡餅用の丸餅作りから。
のし板の上の餅の塊から適当な大きさに千切って丸めて行きます。
熱いとか重いとか言っていられません。
水を張ったボウルで手を冷やしながら、都度打ち粉を十分に手にはたきながら、
手早く千切っては丸め、千切っては丸め、を続けます。
丸めた丸餅は、先ほど用意しておいた箱の中へ。
くっつかないよう、間を置いて並べて行きます。

こうして、大汗をかいて鏡餅作りが終わったと思ったら、
そろそろ次のもち米が蒸し上がって来てしまいます。
急いで、さっき熱湯に漬けておいた羽と臼を綺麗に洗い、
餅つき機にセット。
のし板に打ち粉を振り直しておいて、次のつきにかかります。

つき終わったら、先ほどと同じようにのし板へ。
(羽と臼は熱湯へ。)
今度は、朝食として食べる分の餅を千切って、
少量の熱湯を張ったボウルに入れておきます。
ここで、手を水で冷やしながら餅を手早く伸ばして行くのですが、
弾力のある餅は伸ばしても伸ばしても縮まろうとします。
それをなだめすかしながら、ある程度冷えるまで
打ち粉をした手で押さえつけ、伸ばし、板状に落ち着かせます。

なんとか落ち着いたら、新聞紙を敷いておいた別の寒い部屋に、
のし板ごと持って行って置いておきます。
さっきは持っていく暇がなかったお供え用の丸餅も、移動しておきます。

次のもち米を蒸し器に入れて蒸し始め、
臼と羽も洗って餅つき機にセットし、ここでちょっと一息。
仏様に小皿の餅をお供えし、それから、先ほど分けておいた餅で朝ごはんです。
つきたての餅は、本当に美味しい。
年に一度の、特別な朝ごはんです。

さてさて、朝食も無事に済んだ頃、
第三弾のもち米が蒸し上がるので、再び作業開始。
ついて、のし板に広げて、のし終わったら次のもち米を蒸して。

ただ、さっきはここで一息つけましたが、今度はそうは行かない可能性も。
最初にのした餅が、切りごろになっているかもしれないからです。
これは、年によってもち米の状態が異なるためで、
(もち米を頂く方が違ったり、頂く方は同じでも田圃が違ったり)
ついてのして冷えてみるまでわかりません。
冷えたらあっという間に固くなってしまう餅もあれば、
翌日まで柔らかくて切れないような餅もある。

もしも切ってしまわなくてはならないような餅だったら、
包丁に打ち粉をして、切り分けて行きます。

では、最後の餅。
海苔餅と、豆餅です。
これは、一緒についてしまうこともあります。
蒸し上がったもち米を餅つき機にあけたら、青海苔をたっぷり振り入れます。
このままいつもの要領でついて行き、最後に、
水を打ちながら半分掬い取り、のし板に載せ、
これは伸ばさずに、短いフランスパン型に成型してしまいます。
残りの餅に、青大豆を入れ、水を打ちつつ少し捏ねて均一にし、
これものし板の上に載せたらぼってりと成型。
羽と臼を熱湯に漬けて・・・。

あとは、後片付けと、餅切りが残っているだけ。

大体、ここまで来るとぐったりしているのですが、
勢いで片付けないと絶対に片付かないのが餅つき。
伸ばした、あるいは成型した餅を全部寒い別室に運び、
手を止めずに蒸し器や臼や羽のの始末をし、
餅つき機を箱に入れてしまい込み、テーブルも片付け、
あちこちに飛んだ打ち粉も掃除して、着替えて、一旦終了。

餅切りだけは、先ほども申し上げた通り、
そのときの状況に応じて、当日になるか翌日になるか変化しますが。

ところで、切り終わった餅は、勿論自宅で使う分もあるのですが、
大半は、お世話になった方々にお分けする分です。
餅は買うもの、というのが一般的になっている昨今、
やはり、ついた餅は珍しいのか、
毎年心待ちにして下さっているので、
今年はちょっと心苦しいですね・・・。

ともあれ、今年は実施できずとも、12月28日の風物詩、餅つき風景。
こういうものだよ、と、気分だけでもお伝え出来たら幸いです。
来年こそは、実況中継出来るといいですね。









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